単純接触の原理、熟知性の法則で上司をサポート!性格や特徴に合わせて、五種類のフォロワーシップで仕事に取り組めるように
【研修ライブ|第4回】
自分の周りにいる上司や先輩は、どのような性格と特徴か?!
人間一人ひとりには、必ず個性があります。言い換えれば、上司、先輩、部下後輩も大なり小なり癖を持っているのが普通です。
他人の個性や癖について受け入れられるものもあれば、受け入れられないものもあるかと思います。しかしながら、個性が嫌いだから、癖が合わないからといって、ビジネス社会において相手との関係性を断つことはできません。
上司先輩、部下後輩、そして取引先の担当者との円満な関係性は、円滑な協働へと繋がります。お互いが相手を尊重し、関係性の維持、発展に努めていく必要があります。
■ 上司先輩はどんな人?!
- 優しい or 厳しい
- 理性的 or 感情的
- コツコツ or ガツガツ
- 言葉で伝える or 行動で伝える
上司や先輩との関係性においては、まずは相手の思考回路、行動パターンを理解することからスタートです。
必要以上に忖度したり、べったりと寄り添う必要はありません。適度な距離感を保ち、お互いに譲り合いながら上手に折り合いをつけ、妥協点を見つけられる関係性が最適ではないでしょうか。
また、上司先輩をサポートする姿勢や行動は、周りからの評価に繋がります。部下や後輩が自身の行動を見ることで、次は自分に対してフォロワーシップを発揮してくれるようになるでしょう。
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完璧な上司や先輩は存在しない!感情を持った一人の人間であることを忘れずに
上司や先輩にも感情があり、機嫌がいいときもあれば、不機嫌なときもあるでしょう。毎日自分に精一杯でスタンドプレーが目立つ上司もいれば、口ばっかりでまったく手を動かさない先輩も周りにいるのではないでしょうか。
自分自身も、いずれ上司や先輩という立場になります。上司としての理想像、先輩としてのあるべき姿を目指して、自分に厳しく、周りに優しく出来ているかどうかを振り返ってみましょう。
権威的上司は内柔外剛(自分に優しく、周りに厳しい)、あるべき上司は外柔内剛(周りに優しく、自分に厳しい)のが特徴です。
■ 権威的上司の特徴
- 意見を聞かず、すべて自分で判断する
- 結果だけを求めて、間違いを非難する
- 自分で考えてやれ、の一言で済ます
- 上司に弱く、部下に権威をひけらかす
- 急かして、口を出す
■ あるべき上司の特徴
- 意見を聞き、合意を踏まえて判断する
- やり方を指示して、間違いを改善する
- 一緒に頑張ろう、と寄り添う
- 上司に意見具申、部下から思いを汲み取る
- 任せて、待つ
上司や先輩の思考回路や行動パターンは、変えることはできません。そのため、それぞれの特徴や癖に合わせたフォロワーシップを発揮するのが、部下後輩のあるべき姿だと言えます。
上司の立場、部下の立場、それぞれの視点で物事を考えることで、今必要な行動は何かを導き出すことができるようになるでしょう。
フォロワーシップは5種類!自分に出来る、自分に求められているフォロワーシップを考える
組織において優れたリーダー(リーダーシップ)の存在は必要ですが、リーダーを支える優れたマネージャー(フォロワーシップ)の存在も必要不可欠です。リーダーシップとフォロワーシップの相互作用によって、大きな力を発揮できるようになるのです。
フォロワーシップは、大きく5種類に分類されています。自分の思考や行動の特徴、癖などから、現在のフォロワーシップの最適な取り方について考えてみましょう。
理想的なフォロワーシップは、模範型です。上司先輩を助けるフォロワーシップは、組織全体にも資する行動と言えるでしょう。
■ フォロワーシップの特徴
- 積極的 or 消極的
- 貢献的 or 阻害的
- 独自的 or 依存的
- 協調的 or 批判的
■ フォロワーシップの5種類
- 模範型|建設的な批判や提言を通じて、最適な意思決定をサポートする → エース
- 実務型|他より中庸で、組織内での生き残りをしたたかに考える → 現実派
- 順応型|何事も無批判に受け入れて、正否に関係なくすべてに応える → ゴマすり
- 孤立型|距離を置いた冷めた思考で、意見具申や働きかけを行わない → 評論家
- 消極型|自らは考えず、言われたことを必要最低限だけ行う → 愚従者
また、心理学を踏まえた2つの原理原則に基づいて、上司や先輩を上手に動かせるかどうかもポイントです。
■ 単純接触の原理
- 人は何度も会ったり、何度も見たり、何度も聞いたりすると、回数に応じて好感度が上がる効果
- 上司や先輩と顔を合わせる回数を増やして、相手から信頼と好感を獲得する
■ 熟知性の法則
- 相手のことを知れば知るほど、印象が良くなり、好感度が高まる心理効果
- 相手の人間的な側面を発見したときには、好感を持ちやすくなる ※ザイオンスの法則
- 価値観、思考回路、行動パターンを踏まえて、相手と自分の妥協点を把握する
コロナ禍による在宅勤務の普及、オンライン会議ツールの活用など、ここ数年は人と会う機会が少なくなっていました。そのため、周りとの信頼関係を構築できずに、孤独感を感じている方も多くいらっしゃいます。
まずは相手に興味を持つことから、そして相手と直に会い、相手の話を聞くことから始めていきましょう。
報連相、情報共有、意見交換などの日常のコミュニケーションを活発にすることで、相互理解は深まり、協調関係の構築へと繋がります。