決算書を理解する必要性とは?

会計 第1回

ビジネスパーソンには、なぜ会計、財務に関する知識が必要なのか?

特に、数字を扱う部署に配属されていない方は、必ず疑問に持たれるのではないでしょうか。

私自身、ビジネスパーソンになりたての新入社員の時期は、会計知識の必要性を感じることができませんでした。当時、入社までの課題として「簿記3級」の取得を課せられましたが、その必要性を理解せず、テキストを暗記して合格することが目的となっていました。

ところが、時が経った現在は、会計はビジネスパーソンにとって有意義な知見、ノウハウである、と断言できます。

ビズハウスでは、基礎編、応用編、ケーススタディ編、ファイナンス編など、スキルレベルに合わせたカリキュラムを設計して、会計研修をご提供しています。数字に対する苦手意識を持つ前に、早い段階で会計知識を身に付けさせることをお薦めします。

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目次

  1. 会計知識がビジネスパーソンに必須なのはなぜか?
  2. 決算書とはなにか?
  3. 決算書は誰のために作る?!
  4. 経営状況は財務三表で数値化される
  5. アカウンティングとファイナンスの違い

■ 会計の基礎知識 ARCHIVE

        

1.会計知識がビジネスパーソンに必須なのはなぜか?

ビジネスパーソンが備えておくべき基礎スキルは、語学、会計、ITの3つと言われています。円滑なコミュニケーションや物事を判断する際のベースとなるため、継続してブラッシュアップしていかなければなりません。

これら3つの基礎スキルのうち、会計に関しては、担当する業務によってはまったく縁の無いスキルかもしれません。ただ、自分の仕事、行動が利益に繋がっているかどうかを知る手段として、ぜひとも身に付けておきたい重要な知見と言えます。

■ 数字にまつわる力

  • 数字を読む力
  • 数字を使う力
  • 数字で考える力

数字にまつわる力を備えることで、論理的に物事を整理・理解して、説得力のあるプレゼンテーションができるようになるでしょう。

  • 得意分野と会計知識を組み合わせて、幅広い業務で活用できるようにバランスで勝負する
  • 得意分野と会計知識を組み合わせて、特定の分野に特化して、尖らせて勝負する

自分なりの勝負の仕方で、今後のキャリアを切り拓いてみてはいかがでしょうか?

2.決算書とはなにか?

企業経営の大まかな枠組みを、お金の流れから理解しましょう。

会社を始める、新規事業を立ち上げる、新商品を開発するなど、何事もお金が無ければ始めることはできません。必要な資金を手元に備えてからスタートです。

  • 自分で資金を拠出する
  • 外部から資金を調達する

外部から資金を調達する方法は、大きく2つあります。一つは金融機関からの融資、もう一つは株主からの出資です。今置かれている環境や状況、立場を考慮して、融資、出資、どちらが最適な資金調達かを判断する必要があります。

■ 代表的な資金調達手段

  • 融資による調達
  • 社債発行による調達
  • 増資による調達
  • 上場による調達 など

手元資金を工面できれば、その資金をどのように運用するかを考えるフェーズに移ります。企業経営とは、より低いコストで資金を調達し、より高いリターンで資金を運用すること、と言えるでしょう。

資金調達と資金運用を含めた、一年間の企業経営をヌケモレ無く数字で表したものが決算書です。日本国内で活動する企業は、年に一度作成することが義務付けられており、主に3つの表で構成されています。

■ 財務三表

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュフロー計算書

3.決算書は誰のために作る?!

一体誰が、どのような目的を持って、決算書を分析するのでしょうか?

この問いに対しては、企業を取り巻くステークホルダー(利害関係者)を知ることで、理解を深めることができます。ステークホルダーごとに企業との関係性は異なるため、決算書の見方、活用法は異なります。

株主

  • 収益性は高いか?
  • 成長を期待できるか?

従業員

  • 給与、ボーナスは支払われるか?
  • 将来への展望はあるか?

取引先

  • 取引は継続できるか?
  • 掛け金の支払いに問題はないか?

■ 金融機関

  • 融資元本の回収不安はないか?
  • 利払い能力はあるか?

■ 地域社会

  • ボランティア活動、エコ活動に積極的か?
  • 地域のイベントに参加しているか?

■ 国、行政

  • 税金は払っているか?
  • 決算に粉飾はないか?

ステークホルダーによって、会社に対する期待や要求はさまざまです。企業側からすると、あっちを立てればこっちが立たず、のようなトレードオフの関係になるため、すべてのステークホルダーを公平に満足させることはできません。

しかしながら、企業ならびに経営者は各方面からの要望を真摯に受け止めて、全体最適を目指した経営を実践し、信頼と実績を積み上げていかなければなりません。

企業を成長させていくには、とても難しい舵取りが求められます。

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4.経営状況は財務三表で数値化される

会社の経営状態は、財務三表によって数値化されています。

それぞれの定義を理解できれば、日本全国、業種業界を問わず、多くの企業を分析することができるでしょう。

■ 貸借対照表

  • ある一時点において、どこからいくら調達したか、何にいくら運用したのかが表記されています
  • 調達(右側)と運用(左側)は必ず同額になるため、バランスしている表、という意味でバランスシート(通称、BS)と呼ばれています
  • 貸借対照表は、ある一時点における財政状態が表示された資料、と言えます

■ 損益計算書

  • 一年間の売上、費用、利益、または損失が表記されています
  • 一年間の成績表として、結果が黒字(プロフィット)だったのか赤字(ロス)だったのかが分かります(通称、PL)
  • 損益計算書は、一年間の経営成績が表示された資料、と言えます

■ キャッシュフロー計算書

  • 営業活動、投資活動、財務活動のそれぞれについて、一年間のお金の流れが表記されています
  • 入金過多であればプラス、出金過多であればマイナスと表記されます(通称、CF)
  • 入出金は必ず相手方が存在するため、財務三表の中で最も信頼性が高い位置付けにあります

5.アカウンティングとファイナンスの違い

■ 会計 アカウンティング

一年間の企業活動の結果、成績を数値化することをアカウンティング、会計といいます。

未来への示唆を得るために財務分析を行い、戦略や施策の立案を進める際のベースとなる定量データとして活用しましょう。

■ 財務 ファイナンス

未来の数字を作ることをファイナンス、財務といいます。

未来の活動を数値化してその要否を判断するスキルであることから、特に経営に携わる立場の方が身に付けておくと有意義です。

  • どこから、どのくらいのコストで、いくら調達するべきか?
  • どこに、どのくらいのリターンで、いくら運用するべきか?

M&A、新規事業開発、経営計画策定など、ファイナンスの知見を活用できる場面は、今後ますます増えてくるでしょう。

まずは、アカウンティングの知識を身に付けることからスタートです。決算書の定義、財務三表の基本構造、財務分析、損益分岐点などを順番に理解して、経営、実務、そして人材育成の場面で活用していきましょう。

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