品質の向上、動作の効率化、作業のスピードアップは、改善の継続により効果が表れる

業務改善 第4回
- ムダ、ムリ、ムラを無くす、ロスを無くす
- 品質を改善して、商品、サービスの価値を高める
- 一つひとつの動作を改善して、スピードアップ、効率性を向上させる
- 流行の変化、顧客ニーズに合わせた対価を得る仕組みを設計する
- 改善は根気強く、周りへのサポートも積極的に
■ ARCHIVE
1.ムダ、ムリ、ムラを無くす、ロスを無くす
在庫、動作、情報にムダはないか、必要以上と感じることはすべてムダである、と考えてみましょう。それぞれのムダには原因があり、その定義、ルール、仕組みから見直し、標準化していく必要があります。
一方、ロスを無くすには、需要と供給のバランス、商品やサービスの構成、設備の稼働状況、廃棄管理やエネルギー管理の仕組みは最適か否かを検証することからスタートです。

■ 改善を進める際のポイント
- ムダ、ロスが出た際、「結果責任」を明確にしているか?
- ムダ、ロスを改善した際、「評価基準」を明確にしているか?
- 改善活動を支援する仕組み、周囲からの協力を整備しているか?
1つの改善でも成果を上げるのは大変なことです。ムダ、ロスを発生させないために、まずは全社的な意識付けが求めれられます。また、ムダ、ロスを改善した際に評価する仕組み、制度を整備することも、重要な取り組みです。
2.品質を改善して、商品、サービスの価値を高める
品質不良が発生する原因は、いったい何でしょうか?設備か、原材料か、または人を原因としているのか、品質を改善するには、その原因を追及して、対策を講じていく必要があります。

■ 設備に起因する
- 設備の劣化状況、設備全体の設計を確認して、現状に合わせる改善が必要です
- 場合によっては設備一式を更新せざるを得ないケースもあり、より詳しく実態を把握することが重要です
■ 原材料に起因する
- 入荷時の原材料の品質、在庫として保管している原材料の劣化状況などを確認してみましょう
- 商品、サービスを作る前の材料に問題は無いか、把握することが重要です
■ 人に起因する
- 求められるレベルに技能が達していないケース、技能レベルが劣化してきているケースなどが原因となっている可能性があります
- 人材の育成に取り組んでいるか、どういう人材を育成したいのか、育成方針の確認が重要です
3.一つひとつの動作を改善して、スピードアップ、効率性を向上させる
人間には、頭を動かす行為と、体を動かす行為があります。
■ 頭を動かす
代表的な動作は、考えることです。その他にも、判断する、記憶する、計算するなどが挙げられます。
■ 体を動かす
代表的な動作は、歩く、走る、投げる、座る、渡す、持つ、掴む、伸ばす、運ぶ、置くなどです。私たちは、頭と体を同時に、複雑に動かして、仕事に取り組んでいます。

- 動作の数を減らすことはできないか?
- 動作を短くすることはできないか?
- 複数の動作を同時に行うことはできないか?
一つひとつの動作を検証し、改善を通じて効率化、スピードアップを図りましょう。
但し、一つの動作をどこまで細かく規定するかは悩みどころです。多少の遊びを残すのも、大切なことかもしれません。
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4.流行の変化、顧客ニーズに合わせた対価を得る仕組みを設計する
自社の対価の得る仕組みは、どのような設計になっていますか?在庫状況、販売状況、需給のバランスなどを考慮して、自社の商材に合った仕組みに改善していきましょう。
以下の6つの代表的な「対価を得る仕組み」を組み合わせて、効果的なモデルをカスタマイズしてください。
■ 代表的な対価を得る仕組み
- 物販型 モノやサービスを提供して、代金を得る
- 定額型 モノやサービスを何度でも利用可能にして、定額の代金を得る
- 紹介型 必要な情報を、必要な先に、必要なだけ提供し、紹介料を得る
- 広告型 コンテンツの面白さで一定の顧客を確保し、そこへのアクセス権を売って代金を得る
- 消耗品型 本体の販売では利益を出さず、使用する消耗品の販売で利益を出す
- データ型 無料コンテンツを提供し、利用者のデータを販売して代金を得る
5.改善は根気強く、周りへのサポートも積極的に

会社、組織が一定の規模を超えると、これまでの考え方、進め方、方法では通用しなくなります。経営者、従業員、そして会社全体が次のステージに進むためには、未来に対する改善を継続できるかがポイントです。
改善と聞くと、どこか後ろ向きで、どこか窮屈な印象を受けますが、成長を続けている会社ほど、改善活動に積極的に取り組んでいます。時の変化やニーズに合わせて、能動的に改善を行える素地を整えていきましょう。
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