東急住宅リース株式会社様へ、会計研修(応用編)を実施しました
【取組実績|第39回】
東急住宅リース様への会計研修(応用編)について、カリキュラムや研修の雰囲気をご紹介します
東急住宅リース株式会社様より全3回コースにてご依頼をいただいた会計研修について、第2回(応用編)を実施しました。
前回のインプット(貸借対照表、損益計算書)を踏まえて、今回はキャッシュフロー計算書の見方や財務分析の進め方について、新しい知見を積み上げていただきました。
個人ワーク、グループディスカッション、ケーススタディを多用し、楽しみながら学んでいただけたと思います。
■ 会計研修(応用編)カリキュラム
- 前回の振り返り
- キャッシュフロー計算書の見方
- 財務分析の進め方①
- ケーススタディ:応用編(自社の決算書を分析する)
あまり馴染みのないキャッシュフロー計算書!一年間の入出金の結果、資金繰りの良し悪しが分かります
キャッシュフロー計算書の歴史は浅く、上場企業に対して2000年3月期決算から作成が義務付けられました。
バブル崩壊後に大企業による粉飾決算や黒字倒産が相次いだことから、貸借対照表と損益計算書に記載された数字に対する正確性、客観性が大きく低減。決算書への信頼性を高めるため、国際会計基準に合わせて導入された財務資料です。
キャッシュフロー計算書は、営業、投資、財務活動に関する入出金の結果や、最終的に手元に残る現預金の残高がどのようなプロセスを計上されたのかが分かるようになっています。
企業経営は、利益が出ていてもお金が無ければ続けることはできません。それ故に、会社全体の資金繰りを確認できる同資料は、経営の実態を見抜くには欠かすことができない一ピースと言えるでしょう。
■ キャッシュフロー計算書の特徴と役割
- 客観性が担保|お金のやり取りは相手の決算書(銀行口座)にも記載され、誤魔化せない
- 利益と現金の架け橋|PLの税引前当期純利益から始まり、BSの現預金まで繋げる役割を担う
- 黒字倒産を見破る材料|営業、投資、財務の3つの活動で、入金と出金のバランス、利益と資金の繋がりが分かる
手元資金の潤沢さ(手元資金を生み出す力)を分析する指標として、フリーキャッシュフロー、キャッシュフローマージンがあります。
■ フリーキャッシュフロー計算式
フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー
フリーキャッシュフローは、名前の通り、自由に使える手元資金という意味です。より多く、プラスであることが望ましい状況です。
経営者にとって手元資金は多ければ多いほど、施策の選択肢を増やすことができます。攻めか守りか、環境の変化に対して企業活動を柔軟に推進させるためにも、フリーキャッシュフローの充実は必須です。
■ キャッシュフローマージン計算式
キャッシュフローマージン = 営業キャッシュフロー / 売上高 * 100
キャッシュフローマージンは、売上高のうち営業キャッシュフローの割合を示す指標です。商売に関する必要なコストを支払った後に、どれだけ資金が手元に残ったのかが分かります。
企業経営においてはなるべく多くの現金を持っておけるように、早く利益を現金化したいと考えるのが一般的です。キャッシュイズキングを理解して、全体最適に資するキャッシュフローマネジメントが求められます。
資金繰りを改善する際のアプローチは、入金はなるべく早く、出金は適度に遅く、です。
相手の負担が過多にならない程度に、取引条件を交渉しながら円滑なキャッシュフローを実現させましょう。
■ 研修のご相談は、ビズハウスへ
研修後にいただいた感想をご紹介します
本研修の終了後、事務局から受講者の皆様へアンケートを行いました。研修の感想やコメントなど、一部をご紹介します。
■ 受講者の感想
- 基本的な概念から、数字の読み方や分析方法まで幅広く学べたことが印象に残っています
- 決算書など見方がさっぱりわからなくて困っていたものが、するっと分かるようになり、すごく成長できました
- キャッシュフローの投資や財務ではプラスイコール良いという訳ではない点が、奥が深いなと考えさせられました
- 当社の営業利益率の状況が分かったことで、今後行動しなければいけないことを理解することができました
- 講義に引き込まれる様な話術で時間の経過がとても速かった、また内容も非常に興味深かった など
研修前に前回研修の難易度について確認したところ、
- 会計の全体像、貸借対照表や損益計算書の構造と見方をしっかりと理解できた!
- テキストを最初から見直して、第2回の準備をしてきた!
という方が多数いらっしゃいました。本研修への意欲、取り組む姿勢を感じられた一場面でした。
日常ではあまり馴染みのないキャッシュフロー計算書、財務指標をインプットいただいた今回の内容は、少々難しく感じられた方もいらっしゃったと思います。しかしながら、ケーススタディにも意欲的に取り組まれ、十分に理解して研修を終えられたように感じました。
尚、今回のケーススタディは、自社の決算書をサンプルに財務分析を行いました。過去5年間で財務指標はどのように変化したか、自社の経営状況について、定量的な物差しで良し悪しを評価いただけたと思います。
特に、利益を上げること(利益額の増加、利益率の向上)が喫緊の課題であることを認識する機会になったと思います。
クライアント情報|東急住宅リース株式会社様
東急住宅リース株式会社
- 設立 2014年4月
- 本社 東京都港区海岸1-2-20 汐留ビルディング6階
- 事業 賃貸経営(サブリース、運営代行)、建物管理(リフォーム、リノベーション)など
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東急住宅リース株式会社は東急不動産ホールディングスの100%子会社として、賃貸住宅のプロパティマネジメントを主業務として活動しています。
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