BIZ対談 これまでの人材育成、これからの人材育成 第1回

  • 弊社の新たなコンテンツ 「BIZ対談」 がスタートします
  • 記念すべきお一人目は栗原宗利社長をお迎えして、これからの人材育成について考えます
  • 限りある時間を何に使うかで、人間の成長は決まる
  • 社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がる、ゆえに、一人ひとりの意欲と心構えが大切に
  • 好き嫌いをビジネスに持ち込まない!プロのビジネスパーソンとしての矜持を持っているか
  • 今回のBIZ対談のメッセージ

弊社の新たなコンテンツ 「BIZ対談」 がスタートします

さまざまな分野、業界でご活躍されている経営者の方との対談、名付けて「BIZ対談」を、弊社の新たなコンテンツとしてスタートします。企業経営、組織運営、現場実務、人材育成などの中から気になるテーマを設定し、お互いの意見、見解、思いをディスカッションしながら、未来への示唆、未来への道筋を示すことを目的としています。

多くの経営者の方々と対談する機会を設けて、さまざまなテーマを取り上げていく予定です。

今後の展開を、ぜひご期待ください。

■ BIZ対談 これからの人材育成 ARCHIVE

記念すべきお一人目は栗原宗利社長をお迎えして、これからの人材育成について考えます

栗原 宗利 氏 プロフィール

~2003年

外資系大手の航空会社に勤務後、スカイマークエアラインズ株式会社の立ち上げに参画、東証マザーズ上場に貢献

2003年~

アイスランド航空に移籍し、ゼネラルマネージャーとして日本各地からレイキャヴィークまで初の直行チャーター便を就航

2009年~

株式会社エアー・アンド・トラベル・マーケティングを設立

ブータン国営航空会社ドゥルックエアー、ミャンマー国際航空、ティーウエイの日本総代理店の権利を取得して航空代理業を行いながら、ブータン王国、アイスランド共和国、グリーンランドを中心に海外と日本を結ぶマーケティング・コーディネート業務に従事

2014年~

同社を在阪の大手旅行会社へM&Aにより売却、その後も役員として在籍し、同旅行会社の経営に参画

2016年~

慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS/慶応ビジネススクール)にて、2年間のMBA課程を修了

2019年~現在

株式会社ポンテ・アークを設立し、代表として総合観光経営コンサルティングに従事。また、株式会社MSCクルーズジャパンのビジネスディベロプメントとして、クルーズのプロモーションに取り組む

限りある時間を何に使うかで、人間の成長は決まる

  このたびはご多忙なところお時間いただき、ありがとうございます。新型コロナウイルスの緊急事態宣言は解除になりましたが、新しい日常の模索が続いていますね。今回のインパクトはとても大きく、仕事、プライベート、どちらも何がしかの影響を受けている方が大多数ではないでしょうか。日常の挨拶も、体調確認からになりましたね。ご体調はお変わりなく、お元気にされていましたか?

栗原  こちらこそ、このような企画にお招きいただき、ありがとうございます。健康に関しては、日常生活からとても気を配っていましたので、おかげさまで体調は良好です。お互いに体調は問題なさそうですね、本当に何よりです。

  お仕事への影響はいかがですか?栗原社長はご自身の会社の経営と、ビジネスディベロプメントの立場で関与されている会社を掛け持ちされていますので、どちらも諸々のご対応で大変だったのではないでしょうか?

栗原  自分の会社については、自分で仕事の量はコントロールできますので、自粛期間中はオフィスに出向きませんでした。クライアントとの打ち合わせは、WEB会議ツールなどを活用しながらの在宅対応でしたね。一方、MSCについては、4月、5月はテレワーク、6月から2日に一回のペースで出社しています。

  この自粛期間中、テレワークに切り替えができる会社は積極的に取り組まれていましたね。行政からの補助金も活用できますし、結果的に働き方改革を進める後押しになったのではないでしょうか。

因みに、この期間に社員の方々に何かメッセージを発信したり、何かに取り組ませたりはさせたのでしょうか?

栗原  必ず雨は止む、という言葉が好きで、よく使っています。今回の緊急事態宣言もいずれは解除される訳で、解除後、すぐによーいドン!でリスタートできるように、それぞれの立場に応じて仕事の準備をお願いしていました。

また、一人一つテーマを作って、自己学習を進めさせました。例えば、歴史、語学、本業であるクルーズに関することなどです。勿論、言い出しっぺの私も取り組みました。迫さんはどのように過ごされていたんですか?

  弊社もご依頼いただいていた研修がリスケになったり、取り組んでいた案件が中止となったりと、少なからず影響は受けています。ただ、幸か不幸か、ある程度まとまった時間を持つことができましたので、できる限りのインプットとアウトプットに取り組みました。

インプットについては、本を読むことが主でしたね。一方のアウトプットは、ホームページの記事を書いたり、研修テキストを改訂したり、新しい研修テーマを作ったり。どちらかと言えば、アウトプットに時間を費やしていたように思います。

栗原  この自粛期間をどのように過ごしたかによって、一人ひとりの今後の成長スピードは違ってくるでしょう。限りある時間を有意義に活用できるかどうか、何もしなくても時間は過ぎてしまいますからね。

因みに、私も本は好きなので、時間があれば読んでいます。読書は言葉を知り、言葉を集めることができますし、集中力を鍛えることができます。ゆえに、人間力を高めることにも繋がると考えています。

社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がる、ゆえに、一人ひとりの意欲と心構えが大切に

  それでは、ここで改めてBIZ対談のご案内をさせてください。弊社ではBIZ対談と銘打って、さまざまな分野、業界でご活躍されている経営者の方との対談をシリーズ化していこうと考えています。記念すべきお一人目は栗原社長に、という思いで、今回ご依頼させていただいた次第です。

企業経営、組織運営、現場実務、人材育成など、この対談記事をご覧いただいた方々に、僭越ながら未来への示唆、未来への道筋をお示しすることができればと考えています。

栗原  とても素敵な企画ですね。また、記念すべき第1回にお呼びいただきありがとうございます。これまで、外資系企業、日系企業、大企業、中小企業での勤務、そして自分自身で会社を立ち上げた経験がありますので、一般のビジネスパーソン以上の経験はしていきていると思っています。何か有意義なメッセージや、実務に活用できるネタなどをお伝えできればと思います。

  ありがとうございます。今回は、さまざまなご経験をされている栗原社長とぜひこのテーマで話をしたいという当方の希望もあり、 「これまでの人材育成、これからの人材育成」 に設定させていただきました。大企業の人事部長、中堅企業の取締役、またご自身で会社を経営されたご経験を踏まえて、人材育成の問題、課題や今後求められる人材像などを議論できればと考えています。

それでは、早速始めていきたいと思います。

これまでの栗原社長のご経歴においては、部下、後輩を持つ期間がほとんどだったと思います。振り返ってみると、人材育成、人材教育、人材マネジメントでご苦労されたケースは多かったのではないでしょうか?

栗原  企業として設立されたばかり、但し、設立当初から大企業でもあったスカイマークに勤務していた頃のお話が、このご質問には一番しっくりとお答えできるのではないかと思います。

思い返してみると、当時の部下、後輩は最大で30名程度おり、そのほとんどが20代から30代の女性でした。また年上の部下も数名いたことから、一人ひとりへのフォローはとても気を配っていましたね。それだけ苦労も多かった、ということなのですが。

  新しい会社なのに既に大企業、また、専門性が求められる業界でもありますから、誰でもできる仕事ではないですよね。

一人ひとりが専門性を高めてもらわないと、会社として成長できない。ゆえに、一人ひとりの意欲、心構えが大切になる訳で、リーダーやマネージャーは全社が一致団結できるように、上手に先導していく必要があったと思います。ご苦労されたケースも、一つや二つでは無かったのではないでしょうか?

栗原  そうですね。ふとした瞬間にあの頃を思い出しますし、果たして上手に先導できたかどうか、今でも自問自答しています。ただ、そういった困難な状況に必死で立ち向かい、成功と失敗の経験をしてきたからこそ今がある、と前向きに考えるようにしてますね。

今回はせっかくの機会ですので、とても印象に残っている2つのケースについてお話したいと思います。

一つ目は、人間的な好き嫌いをそのまま業務に持ち込み、あわやの事態にも繋がりかねない冷や汗をかいたケースです。二つ目は、航空会社特有のセクショナリズムに関することで、全社一丸となることの難しさを痛感したケースです。どちらも、BIZ対談のテーマである人材に関することですね。

  どちらのケースもとても興味深いですね。航空会社で起きたケースとはいえ、一般企業にも当てはまる要素はあるのではないでしょうか。人間関係の良し悪しは、企業経営、組織運営、現場実務、そして人材育成に少なからず影響を与えているように思います。お話できる範囲で、ぜひお聞かせください。

好き嫌いをビジネスに持ち込まない!プロのビジネスパーソンとしての矜持を持っているか

栗原  それでは、まずは一つ目のお話から。空港勤務であった一時期、女性のグランドスタッフを束ねる業務に就いていました。当時は数十名を3つのグループに分けて、4勤2休、早番と遅番のシフト制で勤務をお願いしていたのですが、このグループ分けに毎回頭を悩ませていました。簡潔に言ってしまえば、仲が悪い関係性の人が同じグループに入ると業務が著しく滞る、ということです。

また、関係性は悪くないメンバーで固めたグループであったとしても、ある一定の時間が経過すると良好な関係性が崩れてしまい、同じように業務が停滞する事象が頻発してしまいました。

  人間、好き嫌いはどうしても出てきてしまいます。ただ、日常の好き嫌いを業務に持ち込むのは、ビジネスパーソンとしては評価できないですね。仕事は仕事、プライベートはプライベートと割り切って、プロのビジネスパーソンとしての振る舞いを求めたいところです。

なぜそのようなことが起きてしまったのでしょうか?コミュニケーションは滞りますし、情報共有も不足してしまいますから、業務に支障が出てきてしまいますよね?

栗原  当初は自社特有のもの、業務特有のもの、シフト制の弊害など、根本となる原因をいろいろと考えてみたのですが、結果、どの組織でも起こり得る問題だと理解して対処するようにしました。男性と女性の割合なども、多少は影響しているかもしれません。ただ、それを理由にしたとしても、何がしかの対策を取り組まなければ解決することはありませんからね。

根本の原因を突き止めて改善することは、とても大切なアプローチです。但し、原因を突き止めるまでに多くの時間とコストを費やしていては、その間に傷口が広がってしまう懸念もあります。今回のケースでは、まずは目の前にある問題を一つひとつ丁寧に解きほぐしていこうと、地道なアプローチからスタートし、改善の継続に努めました。

  具体的には、どのような取り組みをされたのですか?

栗原  グループの中にリーダーを1名、サブリーダーを複数名任命し、組織体制、指示命令系統、権限を明確にしました。そして、私からリーダーとサブリーダーに対して組織運営のポイント、目指す目標などをメッセージとして伝えて、グループマネジメントをお願いするようにしました。

本来、グループマネジメントは私の業務なのですが、私は一歩下がって、彼ら彼女らの自主性を尊重して運営する体制を整える、という取り組みです。但し、マネジメント層のメンバーには、直接自分自身で指導、育成することは徹底しましたね。

  組織の所帯が大きくなると、一人ひとり、きめ細かなフォローは難しくなりますよね。リーダー、サブリーダーを配置して組織全体をマネジメントしていくのは、あるべき姿なのではないかと思います。そうなると、リーダー、サブリーダーを誰にするか、ここが肝になりますが、どういった基準で、どのようにご登用されたのですか?

栗原  会社のビジョンに共感しているか、コミュニケーションに長けているか、全体最適を考えて行動できるか、この3点を主に見ていました。勿論、業務の経験、実績も必要ではあるのですが、経験ある人が必ずトップになるべきだとは考えていませんでした。

経験は後から付いてくる、立場と仲間が経験を補完する、という考え方でしたので、むしろ組織を上手にマネジメントできるかどうかに注目して、登用していました。

  日本の企業の場合、得てして一番経験がある人、在籍年数が長い人を組織のトップに据える傾向にありますが、なるほど、人の活用、組織の運営を上手にできるかどうかをポイントにされていたんですね。確かに、マネジメント能力、ファシリテート能力も、人間力を構成する要素の一つだと思いますし、階層が上がっていくほど重要になりますね。

組織の中で働いていくには、気遣いができる、誰とでも分け隔てなく接することができる、物事を俯瞰して見ることができる、そういったことが実は大切な気がします。

栗原  そうですね。今回のケースは、一つ間違えれば重大な事故に繋がりかねないものでもありましたので、関係者を全員集めて反省会を行い、一人ひとりにレポートも課しました。人の命を預かる仕事であることを、全員で改めて再確認し、職場環境、職場コミュニケーションの改善に努めました。働きやすい環境とはどういったものか、常日頃から考えて、具体化していく活動を続けていましたね。

  自分の仕事にプライドを持つことは大切だと思います。ただ、それが属人化したり、自分ファーストになってしまっては本末転倒ですからね。

仲間と協力し、チームで取り組むことによって、1+1が2以上になること、協調効果が生まれることを気付かせるいい機会になったのではないでしょうか。まさに雨降って地固まる、ですね。

今回のBIZ対談のメッセージ

BIZ対談、いかがでしたでしょうか?

第1回は、栗原氏のご経験の中から、人間関係が業務に影響を及ぼした際に、実際に取り組まれたことを中心に話が進みました。

■ マインドセット

  • 時間は有限であり平等、ゆえに、その使い方によって成長スピードが変わる、人生が変わる
  • 社員一人ひとりの前向きで能動的な意欲と心構えが、結果、会社の成長に繋がる
  • プロのビジネスパーソンとして、責任と自覚、覚悟と意欲を持って業務に取り組ませる

■ アクション

  • 組織の大きな問題の改善に取り組む際、小さな課題から一つひとつ解きほぐすアプローチも有効
  • 人材のポジショニングは、経験よりも向き不向きを重視し、未経験でも立場が経験を補完する
  • 自身の仕事の重要性を再認識させるため、研修、討議、レポートを継続してプロ意識を醸成する

   

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