【取組実績|第29回】

政策形成研修の内容、受講者の感想をご紹介します

北海道内の市町で働かれている30代から40代の職員の方々を対象に、政策形成研修(2日間コース)を実施しました。千歳市、留萌市、美瑛町、釧路町などから14名が集まり、同じ自治体で固まらないように3グループに調整し、対面形式にて開催しました。

本研修は講師からの一方的な講義ではなく、途中にワークやディスカッション、発表を取り入れるなど、受講者間でコミュニケーションが取れるように配慮したカリキュラムにてご提供しました。

道内で働く同世代の職員として、お互いが刺激を受ける場に。

ざっくばらんな情報交換や、横の繋がりを構築する場になったのではないかと思います。

■ 政策形成研修 カリキュラム

一日目

  • 地方公共団体を取り巻く環境
  • 情報の活かし方
  • 現状を分析する
  • 将来を設計する、行動を計画する

二日目

  • 価値を創造する、提供する
  • 政策形成シート発表
研修は情報共有の場!

一日目は日頃のニュース、実際のデータ、ご自身の業務をもとに、地方自治体を取り巻く現状について各自の現状認識を共有しました。また、現状を正確に把握して政策形成へと繋げていくために、SWOT分析に取り組んでいただきました。

  • 外部環境の変化や現状は、追い風か、逆風か?
  • 内部環境の変化や現状は、強みか、弱みか?

現状分析を踏まえた戦略の方向性、日常の問題や課題の解決策から、今後の地域の在り方を考える時間は、日常とは異なる頭の使い方をされたのではないかと思います。

二日目は、自治体としての存在意義、提供価値とは何かを考える機会に。また、価値を創造するアプローチ、インプットとアウトプットのバランス、時間軸の捉え方について解説しました。

  • 日常のルーティンワーク、行動パターンは、現在の環境に最適か?
  • 住民や地域に提供する価値とは何か、またその価値はどのように評価すればいいのか?

企業においては利益を出すことが第一であり、そのために最適な行動(ニーズに対する最適な商材の提供)を取らなければなりません。一方の自治体においては、何を提供すれば価値と感じてもらえるのかを、状況に応じて考える必要があります。

本研修を通じて、地方自治体の在り方や目指すべき将来像、また、ご自身の働き方を考えるきっかけになったのではないかと思います。

■ 研修のご相談は、ビズハウスへ

自由な発想で、地域の未来を考える!コアコンピタンスを活かして、地域全体の発展を

自由な発想で将来を考える!

本研修のインプットを踏まえて、現状分析、将来設計、行動計画をまとめる「政策形成シート」を作成いただきました。

特別な条件や先入観は取り払い、自由な発想であるべき将来をイメージしていただきました。

■ 政策形成シート作成のコンセプト

  • 思考の枠、行動の範囲、先入観に収まらない!
  • できる、できないは問わず、目指したいことを具体的に!
  • コアコンピタンスを活かして、他の自治体にはない尖った取り組みに!

完成した政策形成シートは、研修二日目にグループ内で発表いただきました。同じ北海道内の自治体とはいえ、環境は異なり、それぞれに特徴があり、目指す将来もさまざまであることを知る機会になったと思います。

以下、特徴的かつメッセージ性のあるテーマをご紹介します。

高齢化、過疎化が進む各地域への提言もあるなど、自地域の将来を真剣に考えていただきました。

■ ひまわりを起点とした観光力強化

  • コアコンピタンスであるひまわりを観光資源に、日本一のひまわりの里に
  • ひまわりの作付面積を拡大、ならびにひまわりの里を整備して観光客数の増加を目指す
  • ひまわりの二次加工品を、観光客への販売やふるさと納税に利用して産業の活性化を図る

■ 小さく生きよう!事務&事業のトリアージ

  • 今後は人口も収入も減るため、無理な拡大はせず、無いよりはあった方がいいを止める
  • 手数の割に成果が少なく、負担感の強い事務、事業を洗い出して、匿名アンケートで要否を判定すする
  • 人口減少のカーブに沿って職員を減らす一方で、新しい技術やツールを使って今までのサービスは維持する

■ 近未来移住体験都市

  • 自然エネルギーの活用、IOTによる自動化、自動運転など、近未来の生活を体験する場を開放する
  • 新技術の実証実験を行う場所を提供することで、企業の進出、雇用の創出を図る

想像を膨らませるには、多くのインプットが土台になります。また、多くの言葉やフレーズを知らなければ、頭の中の想像を的確に言語化し、印象的なアウトプットにまとめることはできません。

その場所にしかない環境、そこでしか体験できない価値を、地域住民や来訪者へ提供できるように。

コアコンピタンスを軸にオンリーワンな自治体を目指して、新しい取り組みと継続的な発信をぜひ続けてほしいと思います。

クライアント情報

北海道市町職員

  • 対象 北海道留萌市、三笠市、千歳市、登別市、美瑛町、釧路町などからの選抜された職員
  • 場所 北海道庁別館

各市町のホームページはこちら

※本研修は、一般社団法人日本経営協会様からのご紹介、ならびにサポートを受けて実施しました

【アーカイブ|取組実績】

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