自社の現状を定期的に分析!理念を掲げ、時代の変化や顧客ニーズに合わせて、勝ち抜く経営を目指す
【経営分析|第1回】
理念、ビジョン、方針、戦略、戦術が明確になければ生き残れない
2019年現在、日本国内の企業数は約380万社、うち株式会社の数は約210万社あり、中小企業は全体の9割強となっています。これだけ多くの企業が環境の変化に対応し、厳しい競争を勝ち残るべく、日々切磋琢磨しています。
一方で、赤字の継続、資金繰りの失敗、経営者の健康問題、従業員の高齢化などを理由に倒産、休廃業、解散を選択せざるを得ない企業もあり、ここ数年の日本国内の企業数は減少傾向にあります。
人口減少による市場の縮小はどの業界にも該当する状況で、どうしたら生き残れるのかを考えることは、喫緊の課題です。
これまで幸運にも生き残ってきた企業も、今後10年、20年と生き残ることができるかどうかは、誰にも分かりません。
現在勝ち組に位置する会社も、技術革新、税制改正、法律・条例の改正により一気に形勢が逆転してしまう可能性もあります。生き残り続けるのは難しい、勝ち残り続けるのはもっと難しいことを前提に、どうしたら負けないかを考えなければなりません。
考えるのは企業、会社に在籍する自分達です。現状を正確に把握することからスタートしましょう。
そして、現状を踏まえて、理念、ビジョンを具体化させるための戦略、戦術、施策に落とし込んでいきましょう。
世の中の変化を捉えているか?社会のトレンドに対応できているか?
会社の周り、自分の周りは日々大きく変化しています。経済、政治、環境、文化、習慣、暮らし、食、衣服、働き方など、外部環境をしっかりと把握できているか、把握する手段を持っているかは大切なポイントです。
チャールズ・ダーウィン
もっとも強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るのでもない。唯一生き残るのは変化するものである。
企業、会社の成長、成功、そして自身の成長、成功も、外部環境の変化にどれだけ適応できるかが重要です。ゆえに、変化をキャッチするアンテナの数、変化を変化と感じ取る意識、変化を自社、そして自身の変化に繋げるスキルが求められます。
顧客が求める価値を創り続けなければ、長く生き残ることはできません。
外部環境、内部環境の順番で現状を把握する
企業それぞれ、人それぞれ、取り巻く環境は異なります。
■ 外部環境の変化
- 異業種の参入
- AI、IOTの発達
- 技術革新の加速
- グローバル化の進展
- 多国間貿易協定の締結 など
外部環境の変化を捉えて、自社にとって有利か不利かを判断しましょう。
有利、不利、どちらであっても恩恵が得られるように、対応、対策を取り続ける必要があります。
■ 内部環境の変化
- 後継者の有無
- インフラの整備状況
- 従業員の年齢ピラミッド
- 新卒採用、中途採用の状況
- 人材育成、社員教育の充実度 など
内部環境の変化を捉えて、自社にとって強みか弱みかを判断しましょう。
- 強みを伸ばすか?
- 弱みを補完するか?
どちらの選択が正解かということではなく、数年後に過去を振り返った際に、選択した施策が正解だったとしていくことが重要です。
企業活動の基点は理念であり、理念に則り未来の施策を立案する
理念やビジョンは、創業者の思い、経営陣の考えを言葉にまとめたものです。これらは会社の基軸として社内外に発信されており、組織人である以上、これらに反する判断、行動を取ることは許されません。
どうしてもこれらに反する判断、行動を取らなければならない場合には、理念、ビジョンを変更してから行動に移る必要があります。
どういった言葉が使われているか、どのような文章になっているかで、目指す方向性や価値観を知ることができます。
自分の会社のことですから、最低限覚えておくように!
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フレームワークを駆使して、現在の立ち位置を明確に
現状を分析し、課題を抽出し、機能強化を考えるためのフレームワークは多数ありますが、それらすべてのフレームワークを使いこなす必要はありません。
自社の規模、業種や業界、ビジネスモデルなどの状況やケースに応じて、最適なフレームワークを採用してください。
■ 現状を分析する、課題を抽出する
- 3C分析
- PEST分析
- 5フォース
- 7つの経営資源、
- バリューチェーン分析 など
■ 機能強化を考える
- ポーターの競争戦略
- コトラーの競争地位戦略
- アンゾフの成長マトリクス
- プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント など