組織風土、職場環境はリーダー次第!意見しやすい雰囲気、意見を言う甲斐がコミュニケーションの活性化に
【コミュニケーション|第5回】
組織風土、職場環境はリーダーが作る!大切にしたい風土を守り、環境に合わせて改善を続ける
組織はリーダーの器以上にならず、という言葉があります。名だたるリーダーも指摘している通り、リーダーの思考や行動は組織の範囲を形作り、メンバーの働き方に大きな影響を与えています。
リーダーが目指す目標やビジョンを実現するには、社員が一致団結して目の前の仕事に取り組まなければなりません。言い方を変えれば、目的や目標を実現する組織を作り上げる責任はリーダーにある、とも言えるのではないでしょうか。
組織風土の良し悪しは、アウトプットの出来上がりにも反映されます。アウトプットは売上、利益に直結するため、リーダーがどのような組織にするかによって、企業経営は大きく影響を受けることになるでしょう。
■ 組織風土の醸成、社員の意識改革はリーダーの責務
- 多様性の受容
- 全体最適の徹底
- ぬるま湯体質の改善
- 帰属、競争、危機意識の醸成 など
上記のいずれのケースも、円滑なコミュニケーションがあってこそ実現できるものです。
他人と関わりを持って仕事に取り組む以上、伝え方、受け取り方には十分な配慮が必要です。
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コミュニケーションは双方向で!意見しやすい雰囲気づくり、意見を言う甲斐をつくる
階層や組織の壁を取り除き、何でも言い合える関係性は組織に活力を生み出します。若手の発言も受け入れる仕組みがあれば、意見やアドバイスは双方向で行われ、組織全体が活性化していく流れになるでしょう。
しかしながら、上司と部下との関係では、どうしても上司が話す時間が長くなるのが世の常です。リーダーの独演が長くなればなるほど、部下は黙り、何も言わなくなり、早く終わらせたいために適当な相槌に終始してしまいます。
リーダーは、喋り過ぎず、相手の意見を引き出す役割に徹してみてはいかがでしょうか。
意見しやすい、話しやすい環境には人が集まり、人が集まれば情報も集まります。自発的に意見が出る、気兼ねなく議論できる人間関係は、組織にとって必ずプラスに作用します。
無駄な時間、不毛な議論が行われないように、リーダーが率先して雰囲気づくりを行いましょう。
■ 意見しやすい雰囲気をつくる
意見が出る仕込みを行う
- メンバーの選定、机の配置、席次に配慮する
- ファシリテートが上手な人を議長に据える
- 全員に必ず意見を促すことを周知する
戦略的に離席する
- リーダーが関係するテーマに、リーダーは出席しない
- 長時間同じ席で固まらず、動きがあるように
- リーダーの一言で結論を導き出さない
オフタイムを活用する
- 職場外でコミュニケーションの機会を作る
- 人、商品、会社のことを知る場と時間を作る
■ 意見を言う甲斐をつくる
役割と責任の明確にする
- 何をすべきか、何を期待されているかを共有する
- 意見や提案する権利を持っているかを明確にする
- 業務と責任が及ぶ範囲を見える化する
提案者と実行者を分ける
- 言ったもの負けの文化にしない
- 意見、提案、改善案は一旦リーダーが預かり、内容を検証する
- 提案者が実行するのではなく、やる気のある希望者を募り、適材適所を徹底する
インシデント管理と共有を徹底する
- 全員がタイムリーに同じ情報を共有できるように、インフラ整備や定期的な会合を持つ
- クレーム、問い合わせ、事故に対する意見、対策、提案、改善案を出し合い、最善策を講じる
緊密なコミュニケーションは対立を生み出す!対立から逃げず、対立を受け入れられるように
活発な議論や意見交換は、組織にとって望ましい状況であると評価できます。しかしながら、緊密なコミュニケーションは、ときに意見の相違や対立(コンフリクト)を誘発します。
コンフリクトは、コミュニケーションが取れている証拠です。
不快感を避けるために提案や議論を行わず、何でも受け入れる姿勢を取ってしまうと、組織マネジメントは大きく後退してしまいます。コンフリクトを避けたがる習慣や行動は、すぐに是正しなければなりません。
- 事なかれ主義や忖度を見つけたら、すぐに是正!
- 原因を突き止めず、なあなあ、うやむやに終わらせる態度を見つけたら、すぐに対処!
コンフリクトへの対処は、3つのアプローチで行います。コンフリクトの原因を把握して、適切に対処できるようになりましょう。
■ コンフリクトの原因
- 方針、戦略の違い
- 役割、責任の重さ
- 時間、予算の制約
- 初期対応、経営資源配分の拙さ
- 相手との相性、相手への対抗意識 など
■ コンフリクトへの対処
- 交渉|意見を出し合い、落としどころを探る
- 制御|状況、状態を落ち着かせる、コントロールする
- 対峙|自己主張を押し通す
コミュニケーションの積み重ねが、職場の一体感を醸成します。働きやすく、成果を出せる組織にするのは、リーダーの重要なタスクです。
お互いの長所、短所を理解して、激しい議論の後はノーサイド!
一人ひとりが、当事者意識と協働意欲を持てるように。そして、コンフリクトを乗り越えて一流の組織として活動できるように、リーダーがコミュニケーションを主導していきましょう。
【アーカイブ|コミュニケーション】
- 1 頭と体を動かして最適なアウトプットを提供できるように
- 2 目的、相手、タイミングに応じて、最適なコミュニケーションを模索する
- 3 知性、信頼、親しみやすさを表現して、相手に受け入れてもらう準備を
- 4 意見や主張はハッキリ伝えて、アサーティブな関係に