新入社員研修講評|コロナ禍の働き方、行動形態の変化に合わせて、カリキュラムをブラッシュアップしました
【新入社員研修講評|2021年度】
コロナ禍で難しい環境の中、2021年度も新入社員研修のご依頼をいただきました
未だ新型コロナウイルスの収束に見通しは立っておらず、すでに1年以上にわたって不自由な生活、ビジネス環境が続いています。ワクチン接種はスタートしたものの、変異株の拡大など、新たな脅威も散見される状況となっています。
一方で、マスクの着用、定期的な換気、3密の回避を確実に行うことで、感染リスクを低減できる経験値も積み上がってきました。
ご依頼いただきました本年度の新入社員研修は、これまでに得られた知見をもとに感染防止対策を徹底し、対面形式で実施することができました。研修を担当されている人事部の方々の適切な対応、ならびに受講者全員の協力があってこその開催であったと思います。
以下、今年度の新入社員からはどのような印象を受けたか、働き方に変化に伴う今後の人材育成のあり方、新入社員研修の内容を変更した点などについて、書いていきたいと思います。
コロナ禍の就活、入社を経験した初めての年次、繋がりの重要性を感じてもらえるように
私たちの働き方、考え方、行動形態は、この1年で大きく変化しました。オンライン化の推進、テレワークの浸透、クラウドサービスの活用など、会社ごとに、そして一人ひとりが変化を求められる環境が続いていると言えるでしょう。
変化することは、決してマイナスではありません。
変化することで得られるメリットは何かを考えて、各社、各自が成長、拡大に繋げられるかが問われています。
■ 変化で得られる「何か」とは?
- テレワークの推進により通勤が無くなり、時間に余裕が持てる
- 事務所スペースの縮小、定期代支給の廃止などで、コストを削減できる
- デジタル化の推進で、いつでも、どこでも、必要な情報にアクセスできる など
変化のメリットを享受する一方で、人との繋がりが希薄化しつつある状況を懸念されている方も多いのではないでしょうか?
WEB会議ツールは便利ではあるのですが、要件だけで終わることが多く、画面越しの会話だけでは人となりが分からない、本当のコミュニケーションが取れていない、と感じている方は少なくないと思います。
お互いにパーソナルな部分を共有し合えなければ、本当の意味で相手との距離感は縮まることはありません。
今年度の新入社員のみなさんにとって、学生生活最後の1年は、制限された環境で過ごした1年でした。オンライン授業の徹底、送別会や卒業旅行の中止など、人と繋がる機会は極端に少なかったと思います。
そこで、今年の新入社員研修では、
- 人と人とが繋がることの重要性
- コミュニケーションができてこそ、仕事が成立すること
この2点を理解して実践できるように、講師からのメッセージとしてお伝えしました。
■ 繋がること、コミュニケーションの重要性
仕事は、一人ではできません。人と人との繋がりをもとに、仕事は成立しています。
故に、仕事は人から人へと渡っていくものなので、まずは自身の仕事に関連する情報を集めなければなりません。また、相手のニーズや状況を把握できれば、アウトプットの工夫、改善にも繋げられます。
些細なコミュニケーションであっても、お互いの現状を共有することが、実は良い仕事への近道と言えるでしょう。
- 情報交換
- 近況報告
- 業務相談 など
以前はその場で質問したり、相談できていたことが、現在はテレワークの障壁に阻まれ、わざわざメールやメッセージで確認する必要があります。結果、確認すること自体が億劫になり、「間違ってなければ大丈夫…」という気持ちが生じてしまうこともあるでしょう。
しかしながら、相手の欲していること、自分の欲していることを共有し、相互で良いアウトプットを創り出すためにコミュニケーションを取ることは、仕事を進めていく上でとても重要なプロセスです。
また、悪い情報には最優先で対処し、リスクを回避していかなければなりません。
コミュニケーションが上手くいっていない職場、組織では、悪い情報が表に現れず、露見した時には取返しのつかない状況に陥っているケースが多々あります。悪い情報を共有し合える環境かどうかで、コミュニケーションが円滑か否かを評価することができます。
- より良い仕事をするために
- 失敗を小さなミスで留めるために
新入社員研修が終わって配属された後、自分からコミュニケーションを取りに行くこと、自分から人との繋がりを広げていくことの重要性について、理解を深めてもらえたと思います。
■ 研修のご相談は、ビズハウスへ
SNSの扱いは注意が必要!公私混同せず、便益だけを享受する使い方を徹底できるか
私個人は、電話、FAX、Eメールだけでも十分に利便性を感じている世代なのですが、ここ最近は毎日のように、用途に合わせた新しいクラウドツール、SNSサービスがリリースされています。より早く、正確に、便利に、を備えたツールやサービスは、ビジネスインフラとして根付くものと思います。
但し、使えば必ず効果が得られる、という訳ではありません。利用者の使い方によって効果の大小は異なります。
SNSの使い方、クラウドツールの有効な活用法を規定している会社は、どのくらいあるのでしょうか?
■ SNSサービスの代表例
- LINE
- TikTok
- Wantedly
- WhatsApp など
有意義に活用する人もいれば、会社に損害を与えてしまう人が現れる可能性もあります。
結局のところ、どのように使うかは一人ひとりの判断にかかってきます。特に、若い世代ほどSNSを活用している現状を踏まえて、使い方、扱い方、そして違反した際の罰則などを明確にして、周知・徹底することをお勧めします。
本研修では、SNSに関するビジネスマナーをレクチャーしました。
- 自社の情報、取引先の情報を発信しない
- SNS上では、機密情報のやり取りは行わない
- 決められたツールやサービス以外は使用しない など
ここ数年で新入社員研修に新たに加わった内容でもあり、時間をかけて認識を深めてもらいました。
意図的にコミュニケーションを取らせるために、ちょっとした仕掛けを
一人一台、スマートフォンを持つ時代になり、ちょっとしたスキマ時間にスマホを見る方は多く、それは研修の休憩時間でも同様です。
研修の休憩時間は休むことが目的ですが、他の人とコミュニケーションを取る時間としても有意義に働いていると感じています。グループメンバーとのちょっとした会話が繋がりを形成し、その後の人間関係に繋がると言っても過言ではありません。
それが、ここ最近は、研修の休憩時間中にスマホを見る人が格段に増えました。
勿論、自由に過ごしていい時間なので、何も問題はありません。しかしながら、せっかく他人を知ることができる時間でもありますから、自分の殻に入らず、積極的にコミュニケーションを図って欲しいと期待してしまいます。
ビズハウスが研修を実施する際には、多くの人と接点が持てるように、さまざまな仕掛けを講じています。
■ コミュニケーションの仕掛け
- グループリーダーを変える
- グループ内で席替えをする
- グループごとに場所を変える など
また、休憩時間を含めて、研修時間の間はスマホを触らない、という試みも始めてみようと考えています。手元にあると無意識に見てしまいますが、無ければ無いで過ごせるはず!
人と接する時間が少なくなってきている環境において、人と接する時間を有意義に活用するために、今後もさまざまな仕掛けを考えて、研修で実施していこうと思います。
今後のビズハウスの研修を、どうぞご期待ください。