新入社員研修講評|コロナ禍で大変な時期の入社!期待、不安、焦りを受け止めて、解きほぐすことから
【新入社員研修講評|2020年度】
2020年度もさまざまな業種、業界からご依頼をいただきました
毎年4月は新入社員研修の時期ですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大、緊急事態宣言の発出により、4月中にすべて実施、4月中に一部実施(及び、緊急事態宣言の解除後に一部リスケ)、すべてリスケ、以上の3パターンで対応する運びとなりました。
前例のない事態であり、企業としてとても難しい判断が求められたと思います。
幸いにも、弊社にご依頼いただいた企業の新入社員の方々は健康状態に問題は無かったため、手洗いとうがいの徹底、マスクの着用、風通しの確保など感染防止に十分に配慮した上で、6月からリスタートした企業も含めて、すべての日程、すべてのカリキュラムを無事に実施することができました。
実施に際しては、人事部の方々による適切な処置、表には見えないサポートによる部分が大きかったと思います。
今年も100名近くの初々しい新社会人と接することができました。以下、あくまで一私見ではありますが、今年度の新入社員からはどのような印象を受けたか、アフターコロナの人材育成のあり方について書いていきたいと思います。
期待と焦り、不安と不満が入り混じり、ビジネスマインドセットに時間を割く
これまでの新入社員の方々は、入社式、その後の研修、そして現場への配属と、入社後の流れを事前に把握できたことにより、新生活を始めるにあたって自分なりの覚悟と自覚を持てていたように思います。
但し、今年度に関しては、これまで通りとはなりませんでした。
入社式の中止、新入社員研修の中止(または、延期)、一定期間の自宅待機、配属時期の未定など、ビジネスパーソンとしての新生活がいつからスタートできるのか、その線引きが曖昧なまま過ごすことになり、気持ちの持ち方が難しかったように思います。
働くことへの憧れや期待がある反面、何もできずに時間が経ってしまうことへの焦燥感。
漠然とした不安や、何も始まらないことへの不満などが鬱積していると感じていたため、今年の新入社員研修は、「気持ちの解きほぐし」からスタートしました。
また、学生からビジネスパーソンへの切り替え、いわゆるマインドセットをこのタイミングでしっかりと身に付けてもらうために、例年に比べて時間をかけて取り組むようにしました。
期待や希望に応えてあげること、未来への道筋を示してあげることは、新入社員研修ではとても大切な要素と考えています。
■ 研修のご相談は、ビズハウスへ
自分で自分をプロデュースする、自分の人生は自分で切り拓かなければならない時代に
今回の新型コロナウイルスは、企業経営、組織運営、現場実務、そして人材育成を一から考え直すきっかけとなりました。
現在も新しい生活様式、新しい働き方を模索している状況ですが、コロナ前の状態に戻る(戻す)ことは無い、という認識は、世の中全体で共有されているのではないかと思います。
- 仕事で価値を出せる人材になる
- 仕事で価値を出せる人材を育てる
テレワークの浸透に伴い、作業プロセスが見えにくい環境になりました。その結果、アウトプットを評価する比重が高まり、現場で実際に手を動かす人、質と量を伴ったアウトプットを創り出せる人、専門性、先見性、実現力を備えた人が評価される時代に移りつつあります。
- 会社に求めるばかりではなく、会社に対して何ができるかを能動的に考えて行動に移すこと
- 自分で自分の人生をプロデュースしていくことで実力がつき、社内外から評価される人材になれること
今年の新入社員研修では、これらをメッセージとして伝えました。
人材の成長は会社の成長に直結!これからの人材育成を考える
強みを伸ばすか、弱みを補うか、人材育成はこの2つのアプローチをベースに進められます。
これまでは年次、肩書に応じた階層別研修が多く取り入れられてきましたが、今後の研修のあり方も変化していくように感じています。
知っておいてほしい知識、伸ばしてほしいスキル、仕事に対する姿勢を醸成するために、これからはピンポイントのテーマによる目的別研修の比重が高まると考えています。
目的別研修は、さまざまな階層、地域、業務の方々を集めて実施できる点にメリットがあります。日頃はコミュニケーションを取ることが少ない方と顔を合わせることで、社内交流のきっかけにもなります。
テレワークが進み、人との繋がりが希薄になりつつある環境で、コミュニケーションを醸成する機会として、社員研修を活用してみてはいかがでしょうか?