コミュニケーション力はビジネスパーソンに必須!期待役割を理解し、頭と体を動かして最適なアウトプットを提供できるように
【コミュニケーション|第1回】
プロフェッショナルなビジネスパーソンになるために、コミュニケーション力の向上を
現在のビジネス社会において、自分一人で完結できる仕事はありません。社内外の方々と前工程、後工程で関係しながら、一つのプロジェクト、一連の業務フローやサプライチェーンを完成させているのが実態です。
それゆえ、関係者と円滑にコミュニケーションを取ることは、目標とするアウトプットを創造し提供するためには必須です。
依頼者の正確な要望、希望、期待を把握し、それをカタチにするまでのプロセスは、まさに関係者との円滑なコミュニケーションが成否を握っていると言っても過言ではありません。
組織の一員として働いている方々は、周りから何がしかの期待や役割を与えられています。立場、相手、内容によってその濃淡はさまざまですが、依頼者の期待以上のアウトプットを提供することが、コミュニケーションを上手に回していく秘訣ではないでしょうか。
■ 依頼者の満足度
- 期待以上のアウトプット|感動、喜び、心が動き記憶に残る、次もお願いしたくなる
- 期待程度のアウトプット|納得、普通、当たり前、記憶に残らない
- 期待以下のアウトプット|不満、怒り、クレームに
関係者が増えるほど、正確な意思疎通、タイムリーな情報共有は難しくなります。オンラインによる新しいコミュニケーションツールが出てきているとはいえ、それらを使えば事足りるかと言えば、そうではありません。
伝達の場や言葉のチョイス、伝え方、タイミングなど、相手にとって最適な状況を整えられるかがポイントです。
相互信頼の関係を築く!自分から胸襟を開き、良好な人間関係に
相手と良好な関係を築くには、まずは自分の胸襟を開くことから始めましょう。相手が動くのを待つのではなく、自分が相手に合わせるスタンスで、心地よさや気遣いを相手に感じてもらうことがポイントです。
具体的な行動として、リフレイン、ペーシングがあります。どちらも相手に対して興味を持っていること、真剣に話を聞いていることを示す反応として、日常で活用することができます。
■ 相手と信頼関係を築く行動
- リフレイン|相手の言葉を復唱する
- ペーシング|相手の気分や話し方に合わせて頷く、表情を見せる
信頼は、自分から作っていくものです。
相手への関心を行動で示すことで、相手の行動を引き出していきましょう。
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物怖じせずに堂々と主張できるように!伝える力を形成する4要素
相手の意見、考え、想いを聞くことも大切ですが、自分の意見を正確に相手へ伝えることも重要です。相手と行ったり来たりのやり取りが成立してこそコミュニケーションであるゆえ、聞く力と同様に、伝える力を備えておく必要があります。
■ 文法的能力
- 単語の意味や文法を理解して、文章やメッセージのやり取りや会話ができる能力
- 発音、語彙、文法などの正しさが求められます
■ 談話的能力
- 論理的な話を理解して、意味のある建設的な話に組み立てることができる能力
- 文章構成が論理的で一貫性があり、分かり易さが求められます
■ 社会言語的能力
- その時々の状況や、相手との関係性に適した表現や規則を使うことができる能力
- 言い回しやニュアンスなど、俊敏さ、適切さが求められます
■ 方略的能力
- 意思疎通の失敗を乗り越えたり、切り抜けたりする方策を使うことができる能力
- その場の空気を読みながら、言い換えや繰り返しなどの柔軟性が求められます
コミュニケーションの経験の多寡により、いずれの力も向上させることは可能です。習うより慣れよで、社内外のさまざまな方々と交流を持つことで、気付きやインプットがあり、自信を深めていくことができるでしょう。
相手の立場、話の内容によってどの力を発揮すべきかを考えながら実践してみましょう。
相手の主張に誠実に耳を傾ける、自分の思いを素直に表現する
人間は誰でも、自分のことを話したい欲求を持っています。しかしながら、自分の話したいことばかり、主張ばかりをしていては、相手とのコミュニケーションは成立しません。
自分の主張と相手の主張のバランスをどのように取るか、相手の主張にも耳を傾けて、良いものは取り入れていく必要があります。
まずは、相手を受け入れらることから始めていきましょう。
最近よく耳にするアサーティブコミュニケーションは、自己主張をしながらも、相手を受け入れるコミュニケーションのことを表します。自分も満足、相手も満足を目指す方法で、昨今のハラスメントに敏感なビジネス環境において活用が推奨されています。
■ アサーティブコミュニケーションとは
- 自己主張しながら、相手が受け入れられる着地を目指す付き合い方
- 誠実に、協調して、積極的にお互いの満足を得られるゴールを目指す
自分ばかり主張していては、攻撃的、独善的、支配的と受け取られてしまいます。また、相手の主張ばかり聞いていては、消極的、依存的、服従的と認識されてしまうでしょう。
自己主張は、自分も相手も大切な機会です。
相手を理解し、主張を戦わせて、より良いアウトプットに仕上げていきましょう。
【アーカイブ|コミュニケーション】
- 2 目的、相手、タイミングに応じて、最適なコミュニケーションを模索する
- 3 知性、信頼、親しみやすさを表現して、相手に受け入れてもらう準備を
- 4 意見や主張はハッキリ伝えて、アサーティブな関係に
- 5 意見しやすい雰囲気、意見を言う甲斐が、コミュニケーションを活性化させる